リダイレクトとファイルディスクリプタ(1)

リダイレクトとファイルディスクリプタ(1)

記事一覧リダイレクトとファイルディスクリプタ(1)

今日はリダイレクトのお話です。リダイレクトといっても、Http リダイレクトとは別です。プログラムの入力元や出力先を通常とは違うものに変更することの方です。この話題については非常に苦い思い出があるので、深入りしません(笑)

例えば、シェルで以下のコマンドを入力してみます。

$ echo saratoga

そうすると、画面に saratoga と表示されます。通常、bash では標準出力はディスプレイ画面がデフォルトとなっています。では、出力先をファイルに切り替えてみます。

$ echo saratoga > output.txt

上記のようにすると、画面には何も出力されません。output.txt の中身を cat などで見てみると、ファイルに saratoga という文字列が書き込まれているのがわかります。

$ cat output.txt
saratoga

また、出力のリダイレクト記号を使うとファイルが新規として作成されます。もし、続けてファイルに出力結果を書き込みたいときは以下のようにします。

$ echo saratoga2 >> output.txt

例えば、MySQL でデータベースを運用している場合、mysqldump などで出力先をファイルに切り替えて保存しておくケースが多いと思いますが、もし、プログラムの実行途中でエラーが発生していたら、エラーメッセージはどうなると思いますか?
そうです、ディスプレイに表示されます。標準出力と標準エラー出力は別物なのです。

$ cat input.txt > input2.txt
cat: input.txt: No such file or directory

標準出力も標準エラー出力もファイルに書き込みたい場合は、下記のような記号を使います。

$ cat output.txt input.txt &> result.txt

$ cat result.txt
saratoga
cat: input.txt: No such file or directory

また、標準エラー出力を標準出力にリダイレクトする場合は、以下のように表記します。

$ cat output.txt input.txt > result.txt 2>&1

$ cat result.txt
saratoga
cat: input.txt: No such file or directory

ここまでは、出力のお話をしましたが、じゃあ入力もあるの?って疑問に思うと思います。はい、あります。標準入力は出力とは逆の記号を使います。例えば、cat コマンドを単独で使うと、キーボードからの入力モードとなります。

$ cat
saratoga <-- キーボードから入力
saratoga <-- 画面に出力
Ctrl + D で終了

同じ要領で、先ほど作成した result.txt を入力元として試してみます。

$ cat < result.txt
saratoga
cat: input.txt: No such file or directory

実は、この標準出力、標準エラー出力、標準入力は、最初から OS によって準備されています。

標準入力:0
標準出力:1
標準エラー出力:2

この 0~2 は、プログラムがアクセスするファイルや標準入出力などを OS が識別するために用いる識別子となります。これらは一般的に「ファイルディスクリプタ」と呼ばれています。何かのプログラムが新たにファイルをオープンすると 3 が割り当てられます。

ってことで、かなり基本的なお話ですが、使い方を間違えると危険な場合もあるので、ある程度理解しておかなければいけない部分です。コマンドとしては、もっと複雑な書き方もできますが、そうなると bash のソースを追って挙動を理解できないと苦しいかも・・・。

実際に、シェルなどのプログラムを使ってサーバを運用するときは、標準出力と標準エラー出力をうまく使い分けて、実装していかなければいけません。標準出力の結果ばかり気にしていると、密かに発生しているエラーに気付かないかもしれないからです。


参考カテゴリ

オススメ記事

最新の投稿やよく見られているのオススメ記事一覧です。

AmazonLinuxでEC2起動時にスワップ領域の割り当てに失敗

EC2 起動時のスワップ領域割り当てですが、これまでは以下の記事を参考に、/etc/rc.local を使って行っていました。 ・ Amazon EC2(Linux)のswap領域ベストプラクティス しかし、最近になって、EC2 イン...

>>記事を確認する

【5分でできる】Laravel5.4から5.5へバージョンアップ

Laravel5.5 がついにリリースされたので、5.4 ベースで作っていたものをバージョンアップしてみました。 composer.json の以下の部分を 5.5.* に変更するだけですが、依存関係のパッケージも問題なくアップデ...

>>記事を確認する

【30分でできる】AWSのEC2にgoofysを入れてS3をマウント

過去に携わったプロジェクトで、S3FS の通信状態が悪い時があるので、アプリ側のプログラムを AWS SDK を使ったものに置き換えていこうという施策がありました。 S3FS の導入には関わっていなかったので、導...

>>記事を確認する

【30分でできる】ぐるなびAPIで飲食店の店舗情報取得

過去に作成した「ぐるなびAPI」のプログラムや、ぐるなびの Web Service が新しくなったこともあり、API からの情報取得プログラムを書き換えてみました。 以前の記事は下記になります。 ・ ぐるなびAPIで...

>>記事を確認する

NginxのFastCGIキャッシュで白い画面がキャッシュされる

以前から、トップページにアクセスすると、レスポンスステータスは 200 で返ってくるのに、画面に何も表示されない現象が稀に見受けられたので調査してみました。 さすがに機会損失にも繋がるということで、...

>>記事を確認する

Laravel5.4の認証ユーザーのパスワードハッシュについて

Laravel で用意されている認証モジュールを利用する際、ユーザーモデル(User.php)経由で登録されるパスワードのハッシュ方法について調べてみました。 Laravel 上ではパスワード文字列を bcrypt() のヘルパー...

>>記事を確認する

Laravel5.4のコントローラコンストラクタでAuth::user()が取得できない

Laravel5.4 で認証を通したアクセスに対して、コントローラのコンストラクタでユーザモデルの値を取得しようと思ったら、なぜか Auth::user() の値が取得できなくて悩みました。 public function __construc...

>>記事を確認する

NginxのHSTS(HTTP Strict-Transport-Security)の設定

「Let's Encrypt」のおかげで、全サイト SSL 化していますが、これまで nginx の設定では、http のアクセスがあった場合に https に 301 リダイレクトさせていました。 この場合、Googlebot に http のアク...

>>記事を確認する

GoogleMapのAPIキーの認証情報にリファラURL設定

昔は API キーを指定することで、JavaScript で GoogleMap が表示できていましたが、何年か前に、そのキーに対して認証情報の追加が推奨されました。 新規で発行する場合は必須になっているかもしれませんが...

>>記事を確認する

【30分でできる】AmazonLinuxでApache2.4+php7.1+Laravel5.5

先日、「 VagrantでCentOS6.9のイメージを使う 」の通り、CentOS6.9 には Apache2.4 と PHP7.1 で Laravel のフレームワークが使える環境を構築しました。 ただ、将来的には AWS かつ Amazon Linux 上で動か...

>>記事を確認する