【データ検証】単勝の人気別勝率と回収率|2〜6番人気が狙い目な理由
競馬の予想で「人気」を無視する人はいないでしょう。
でも、「何番人気を買うのが一番効率がいいのか」をデータで検証したことはありますか?
「1番人気を買っておけば安心」「穴馬を狙えば一発逆転」――こうしたイメージは、実際の数字と照らし合わせると意外なほどズレていることがわかります。
この記事では、JRA 過去4年間・約20万レースのデータを使い、人気別の勝率・複勝率・回収率を丸裸にします。
結論から言うと、最も合理的な買い方は「2〜6番人気の単勝5点買い」です。その根拠を、データで一つずつ示していきます。
人気別の勝率・複勝率一覧
まずは全体像です。1〜12番人気までの勝率と複勝率(3着以内率)を見てみましょう。
| 人気 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|
| 1番人気 | 32.8% | 64.6% |
| 2番人気 | 18.9% | 51.0% |
| 3番人気 | 13.2% | 41.9% |
| 4番人気 | 9.5% | 32.7% |
| 5番人気 | 7.1% | 26.6% |
| 6番人気 | 5.5% | 21.7% |
| 7番人気 | 4.0% | 17.3% |
| 8番人気 | 3.0% | 13.5% |
| 9番人気 | 2.2% | 10.7% |
| 10番人気 | 1.6% | 8.3% |
| 11番人気 | 1.1% | 6.2% |
| 12番人気以下 | 1.0%以下 | 5%以下 |
※JRA 特定の4年間の全レース(約20万レース)が対象
このデータから読み取れること
1番人気の勝率は約3割。つまり、3回に2回は1番人気以外の馬が勝っています。
そして、2〜6番人気の勝率を合計すると 54.2%。実に半分以上のレースで、2〜6番人気のいずれかが勝っているということです。
| グループ | 合計勝率 |
|---|---|
| 1番人気 | 32.8% |
| 2〜6番人気 | 54.2% |
| 7番人気以下 | 13.0% |
ここで注目してほしいのは、7番人気以下の合計勝率がわずか13%しかないこと。18頭立てなら12頭以上がこのゾーンに入りますが、そのすべてを合わせても勝率はたったの13%です。
つまり「穴馬を頭で狙う」というのは、13%の中からさらに1頭を当てるという、確率的に非常に分の悪い賭けだということです。
人気別の単勝・複勝回収率
勝率の次は、最も重要な回収率を見てみましょう。回収率は「100円賭けたら何円戻ってくるか」を示す数字で、100%を超えればプラス収支です。
| 人気 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|
| 1番人気 | 77% | 83% |
| 2番人気 | 79% | 82% |
| 3番人気 | 80% | 81% |
| 4番人気 | 78% | 76% |
| 5番人気 | 78% | 77% |
| 6番人気 | 85% | 78% |
| 7番人気 | 80% | 75% |
| 8番人気 | 76% | 72% |
| 9番人気 | 73% | 70% |
| 10番人気 | 67% | 66% |
※すべて100%未満。どの人気を機械的に買い続けても、長期的にはマイナスになる
重要な発見:どの人気も100%を超えない
この表を見て「どの人気も回収率100%未満じゃないか」と思われたかもしれません。
その通りです。これは JRA の控除率(単勝は20%)がある以上、「特定の人気を無条件に買い続ける」だけでは絶対にプラスにならないことを意味しています。
では、なぜ「2〜6番人気の単勝が狙い目」と言えるのか? そのカギはレースの選別と資金配分にあります。後ほど詳しく解説します。
6番人気の回収率が最も高い理由
先ほどの表で、6番人気の単勝回収率が85%と全人気中で最も高いことに気づかれたでしょうか。
これは偶然ではありません。構造的な理由があります。
「過小評価」されやすいポジション
競馬のオッズは馬券の売上によって決まります。多くの競馬ファンは1〜3番人気に集中的に投票するため、上位人気のオッズは実力以上に低く(=過大評価)なりがちです。
一方、6番人気は「人気サイドの端」に位置します。
- 1〜3番人気 → 多くの人が買う → オッズが必要以上に低くなる(過大評価)
- 7番人気以下 → 穴狙いの人が少額で買う → 勝率が低すぎて回収率も下がる
- 4〜6番人気 → 注目度が中途半端 → オッズが実力に対して割安になりやすい
特に6番人気は「人気サイド」と「穴サイド」の境界線にいるため、実力のわりにオッズが甘くなりやすく、結果として回収率が高くなるのです。
この「オッズの歪み」を活用した馬券戦略については、以下の記事でも解説しています。
1番人気はオッズで信頼度が激変する
「1番人気」と聞くと安定感があるように感じますが、オッズ帯によって勝率は2倍以上も変わります。
| 1番人気のオッズ | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|
| 1.0〜1.4倍 | 65.4% | 92.0% | 85% |
| 1.5〜1.9倍 | 44.7% | 77.9% | 76% |
| 2.0〜2.9倍 | 33.5% | 66.7% | 80% |
| 3.0〜3.9倍 | 23.9% | 52.4% | 79% |
| 4.0〜4.9倍 | 17.7% | 42.7% | 76% |
1番人気のオッズが 1.0〜1.4 倍なら勝率 65.4%。これは「ほぼ勝つ」と言ってもいいレベルです。
一方、4.0 倍以上になると勝率はわずか 17.7%。1番人気でありながら5回に1回も勝てない計算です。
この差が「レース選び」の根拠になる
1番人気のオッズが高い = そのレースは混戦ということ。
混戦であればあるほど、2〜6番人気のどれかが勝つ確率は上がります。これを「レースフィルター」として使うのが、データに基づいた合理的なアプローチです。
1番人気の勝率が急落する具体的な条件(コース、クラス、馬場状態など)については、こちらの記事で深掘りしています。
2〜6番人気の合計勝率は54%。では70%にするには?
冒頭で示した通り、2〜6番人気の合計勝率は全レース平均で 54.2% です。
「70%と聞いていたのに54%?」と思われるかもしれません。
ここがこの記事の核心です。54%を70%に引き上げるのが「レース選び」の力です。
1番人気のオッズでフィルタリングした場合
前のセクションで見た通り、1番人気のオッズが高いレースほど1番人気の勝率は下がります。そして、その分の勝率は主に2〜6番人気に流れます。
| 1番人気のオッズ | 1番人気の勝率 | 1番人気以外の勝率 | うち2〜6番人気(推定) |
|---|---|---|---|
| 1.0〜1.4倍 | 65.4% | 34.6% | 約25〜30% |
| 1.5〜1.9倍 | 44.7% | 55.3% | 約45〜50% |
| 2.0〜2.9倍 | 33.5% | 66.5% | 約55〜60% |
| 3.0〜3.9倍 | 23.9% | 76.1% | 約65〜70% |
| 4.0倍以上 | 17.7% | 82.3% | 約70%以上 |
※「うち2〜6番人気」は、7番人気以下の平均勝率(約13%)を考慮した推定値
1番人気のオッズが 3倍以上のレースに絞ることで、2〜6番人気の合計勝率は 推定65〜70% にまで跳ね上がります。
つまり、「2〜6番人気の単勝を5点買いする」手法は:
- 全レースで買うと的中率54%(これでも半分以上は当たる)
- 1番人気が3倍以上のレースに絞ると的中率65〜70%(10回中7回)
この「レースを選ぶ」というたった一つの工夫で、的中率が 10ポイント以上 改善するのです。
芝とダートで狙い目は変わるのか
「芝とダートで傾向が違うのでは?」という疑問は当然あるでしょう。結論から言うと、ダートより芝の方が1番人気の信頼度がやや低い傾向があります。
芝レースの特徴
- 馬場状態(稲良・稍重・重・不良)の影響を受けやすい
- 展開(ペース)による紛れが大きい
- 結果として1番人気の勝率がダートより低め
ダートレースの特徴
- 先行力のある馬が有利になりやすく、順当に決まりやすい
- 逃げ・先行馬が人気を集めやすいため、1番人気の信頼度がやや高い
つまり、芝レースの方が「2〜6番人気が勝ちやすい」と言えます。
ただし、この差は数ポイント程度であり、「芝だけを狙う」と対象レース数が半減してしまうデメリットもあります。最初のうちは芝・ダート問わず、1番人気のオッズでフィルタリングする方法がバランスが良いでしょう。
芝・ダートそれぞれの脚質別データに興味がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
7番人気以下を切り捨てる根拠
「7番人気以下にもたまに激走する馬がいるのに、なぜ切り捨てるのか?」
もっともな疑問です。データで答えます。
7番人気以下の現実
| グループ | 合計勝率 | 平均単勝オッズ | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|
| 2〜6番人気 | 54.2% | 約6〜20倍 | 78〜85% |
| 7〜9番人気 | 9.2% | 約25〜50倍 | 73〜80% |
| 10番人気以下 | 3.8% | 50倍以上 | 60〜70% |
7番人気以下の問題点は2つあります。
2〜6番人気の合計勝率54%(フィルター後は約70%)なら、連敗は短期間で終わります。しかし7〜9番人気の合計勝率は 9.2%。10レース中9回は外れる計算で、追い上げの資金が天文学的に膨らみます。
「当たれば大きいから回収率は高いのでは?」と思いがちですが、10番人気以下の回収率は 60〜70% 台。控除率の壁すら超えられていません。
配当の大きさは「的中の少なさ」を補うほどではなく、穴狙いは構造的に不利なのです。
データが示す最適解:2〜6番人気の単勝5点買い
ここまでのデータを整理しましょう。
| 条件 | 数値 |
|---|---|
| 2〜6番人気の合計勝率(全レース) | 54.2% |
| 同上(1番人気3倍以上に限定) | 推定65〜70% |
| 6番人気の単勝回収率 | 85%(全人気中トップ) |
| 2〜6番人気の平均単勝回収率 | 約80% |
| 7番人気以下の合計勝率 | 13.0% |
| 単勝の控除率 | 20%(全券種中最低) |
この数字が示しているのは:
- 2〜6番人気はコスパが最も良いゾーン(勝率と回収率のバランスが最適)
- レースを選べば的中率70%に到達可能(1番人気のオッズでフィルタリング)
- 単勝は控除率が最も低い券種(20%。三連単の27.5%と比べて7.5%有利)
- 7番人気以下は切り捨てが合理的(勝率が低く回収率も低い)
ただし、1つ条件がある
2〜6番人気の単勝5点買いは「どれが勝っても利益が出る」わけではありません。
均等買い(各2,000円 × 5点 = 10,000円)の場合、2番人気(オッズ4倍台)が勝つと払い戻しが投資額を下回り、赤字になることもあります。
これを解決するのが、オッズに応じた資金配分です。オッズが低い馬には多く、高い馬には少なく投資することで、どの馬が勝っても一定の利益が出る仕組みを作れます。
この資金配分の計算方法は「メビウスの方程式」として体系化されています。
的中率70% × 資金配分 × 追い上げ
この3つを組み合わせた具体的な投資法と、実際のレースデータを使った購入シミュレーションを以下の記事でまとめています。
- 軍資金5,000円の利益設定 vs 2,000円の利益設定、どちらが安全?
- 1連敗 → 追い上げ → 的中の実際の流れ
- 1日に何レースが対象になるのか?
こうした疑問に、すべて実データで答えています。
まとめ
JRA 過去4年間・約20万レースのデータを検証した結果、単勝馬券で最も効率が良いのは「2〜6番人気の5点買い」 であることが数字で裏付けられました。
データのポイント
- 1番人気の勝率は32.8%。3回に2回は負ける
- 2〜6番人気の合計勝率は54.2%。レースを選べば最大約70%
- 6番人気の単勝回収率85%が全人気中トップ。中穴ゾーンは過小評価されやすい
- 7番人気以下の合計勝率はわずか13%。穴狙いは構造的に不利
- 単勝の控除率20%は全券種中最低。長期戦では最も有利な券種
実践のポイント
- 1番人気のオッズが3倍以上のレースを選ぶ(レースフィルター)
- 2〜6番人気の単勝をオッズ連動の資金配分で購入する
- 不的中時は前回の損失 + 利益目標を上乗せして追い上げる
- 追い上げは的中率70%だからこそ成り立つ(連敗リスクが極めて低い)
データは嘘をつきません。「なんとなく」の馬券から、数字に基づいた馬券へ。まずは次の土日、2〜6番人気の単勝オッズを眺めるところから始めてみてください。
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