札幌ダート1700mの枠順傾向をデータで読み解く
札幌競馬場のダート1700mは、平坦で小回りのコース形態から先行馬に有利とされる舞台です。
しかし、馬券を組み立てるうえで見逃せないのが「枠順」の傾向。
今回は、過去の成績データから、どの枠がどのような特徴を持っているのかを分析し、馬券戦略にどう活かすかを考えてみます。


分析データ
以下は、2022年~2025年途中までの 3 年半のデータを分析した結果です。
項目 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 9.0% | 25.4% | 106% | 89% |
2枠 | 3.7% | 17.0% | 45% | 92% |
3枠 | 4.5% | 17.4% | 65% | 45% |
4枠 | 8.8% | 21.8% | 76% | 77% |
5枠 | 8.1% | 22.2% | 115% | 96% |
6枠 | 10.4% | 29.1% | 118% | 112% |
7枠 | 7.5% | 21.0% | 67% | 53% |
8枠 | 5.2% | 20.4% | 26% | 49% |
高い安定感と回収率を誇る中枠(5枠・6枠)
まず、特筆すべきは6枠の成績です。
勝率は全体トップの10.4%、複勝率も29.1%と非常に高く、単勝回収率118、複勝回収率112と、回収面でも優秀な数字が出ています。
続く5枠も、勝率8.1%、複勝率22.2%と安定感があり、単勝回収率は115、複勝回収率も96と高水準です。
このように、5〜6枠の中枠に位置する馬は、成績と回収の両面で優れた結果を残しており、狙い目の一つと言えるでしょう。
特に6枠は、人気薄でも激走が期待できるケースも多く、馬券の軸や穴候補として積極的に検討する価値があります。
成績は悪くないが割り引きたい外枠(7枠・8枠)
一方で、7枠と8枠はやや成績に陰りが見られます。
7枠の勝率は7.5%、複勝率21.0%とまずまずですが、単勝回収率67、複勝回収率53と、配当妙味には乏しい傾向です。
さらに外の8枠になると、勝率5.2%、複勝率20.4%、単勝回収率26、複勝回収率49と、全体的に数値が低下します。
外枠の馬はコーナーで外を回らされやすく、札幌の小回りコースでは位置取りの不利が影響しやすいことが考えられます。
人気になっている馬が外枠に入った場合には、期待値という観点で見直す必要があるかもしれません。
人気と成績が噛み合わない内枠(2枠・3枠)
2枠と3枠の成績にも注目してみましょう。
2枠の勝率は3.7%、3枠は4.5%と、どちらも低め。複勝率も17%台にとどまり、単勝・複勝回収率も軒並み低調です(2枠:45/92、3枠:65/45)。
これらの枠は、内に閉じ込められるリスクがある一方で、人気になりやすいポジションでもあるため、過剰評価されてしまうこともあります。
特に先行できない馬がこの枠に入った場合は、軽視する視点も持っておくとよいでしょう。
信頼と妙味のバランスが取れるのは1枠と4枠
1枠と4枠も安定感のある枠です。
1枠の勝率は9.0%、複勝率25.4%、単勝回収率は106と信頼性が高く、内枠ながらスタートが決まればチャンスが広がるタイプといえます。
4枠も勝率8.8%、複勝率21.8%、回収率も平均以上の水準を維持しています。
特に1枠は、スタートダッシュが得意な馬にとっては絶好のポジションで、好位から抜け出す競馬ができる場合は信頼を置いてもよいでしょう。
まとめ:中枠を中心に、内外のバランスを見る
札幌ダート1700mの枠順データからは、5枠・6枠といった中枠が成績・回収率ともに優れていることが明らかです。
一方、外枠や一部の内枠では回収率の低さが目立ち、人気と実績が噛み合っていないケースも見受けられます。
馬券を組み立てるうえでは、枠順によるコース取りや展開を意識しつつ、データから得られる傾向も合わせて検討することで、より的確な戦略が立てられるはずです。
次回、札幌ダート1700mのレースに臨む際は、ぜひこの枠順傾向を思い出し、予想の一助として活用してみてください。
データは常に絶対ではありませんが、冷静な視点で取り入れることで、収支改善へのヒントになる可能性があります。

