【芝・ダート】逃げ馬の競馬場別成績、データから見えた「儲かる逃げ」の傾向とは
競馬の基本戦術のひとつに「逃げ」があります。
レース序盤から先頭を奪い、そのまま押し切る——そんなレース展開は見ていて爽快ですが、実は逃げ馬は回収率の面でも非常に優秀な脚質です。
今回は、JRA全10場における逃げ馬の成績を比較し、「どの競馬場で逃げ馬を狙えば儲かりやすいのか」を分析しました。
逃げ馬の競馬場別成績(芝・ダート)
以下は、2022年~2024年の 3 年間データを分析した結果です。
項目 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
札幌 | 20.2% | 41.2% | 197% | 119% |
函館 | 24.0% | 50.2% | 216% | 153% |
福島 | 22.3% | 46.5% | 217% | 146% |
新潟 | 19.2% | 43.9% | 241% | 154% |
東京 | 15.4% | 37.4% | 165% | 130% |
中山 | 19.5% | 43.5% | 170% | 135% |
中京 | 18.0% | 41.7% | 183% | 136% |
京都 | 17.7% | 40.4% | 204% | 136% |
阪神 | 19.1% | 40.9% | 232% | 129% |
小倉 | 21.2% | 45.1% | 212% | 138% |
函館・福島・小倉は「逃げの楽園」
まず特筆すべきは函館競馬場です。
逃げ馬の勝率は24.0%、複勝率は50.2%と高水準で、単勝回収率216%、複勝回収率153%という圧倒的な数値を記録しています。
同様に福島(勝率22.3%、単勝回収率217%)や小倉(勝率21.2%、単勝回収率212%)でも、逃げ馬が非常に高いパフォーマンスを見せており、ローカル競馬場=逃げ馬が決まりやすいという傾向がデータからも裏付けられます。
新潟と阪神は意外な高回収率
直線の長いイメージが強い新潟競馬場でも、逃げ馬の単勝回収率はなんと241%と、全場中トップクラス。
勝率も19.2%、複勝率は43.9%と侮れません。
また、阪神競馬場も単勝回収率232%と高水準で、意外に逃げ馬が穴をあけやすい舞台といえるでしょう。
どちらの競馬場も、勝率だけでなく回収率にも注目することで、穴馬のヒントが見えてきます。
東京・京都では逃げ馬の信頼度はやや下がる
一方で、東京競馬場(勝率15.4%、単勝回収率165%)や京都競馬場(勝率17.7%、単勝回収率204%)では、逃げ馬の勝率がやや落ち込みます。
直線が長く、差し・追い込みが決まりやすいコース形態が影響していると考えられます。
それでも回収率は200%前後と悪くはなく、「人気薄の逃げ馬」に絞れば十分に狙える舞台でもあります。
まとめ:逃げ馬を狙うなら、競馬場の傾向を知れ
逃げ馬は全体的に見ても勝率・回収率ともに優秀な脚質ですが、その効果は競馬場ごとに大きく異なります。
特に函館・福島・小倉・新潟・阪神では、逃げ馬が高い回収率を記録しており、馬券的妙味が大きい舞台といえるでしょう。
これからの予想に「逃げ馬×競馬場」の視点を取り入れることで、より実践的で利益につながる馬券戦術が組み立てられるはずです。