種牡馬
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2026年デビューの新種牡馬13頭ガイド|初年度産駒の勝ち上がり状況まとめ

saratogax
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2 歳新馬戦の季節になると、出走表に見慣れない父の名前が並び始めますよね。

初年度産駒がその年に走り出す父を、競馬では新種牡馬(ファーストシーズンサイアー)と呼びます。

産駒の成績がまだ 1 走ぶんも存在しないため、距離適性も馬場適性も「父の現役時代からの推測」しか手がかりがありません。

ですが、実はその推測があっさり覆るのが新種牡馬の面白いところで、今年もすでにいくつかの”意外”が起きています。

この記事では、2026 年に初年度産駒がデビューした新種牡馬 13 頭を一覧に整理し、当サイトで確認できた勝ち上がりの中身まで横並びで比較します。

この記事でわかること
  • 2026 年にデビューした新種牡馬 13 頭の一覧(父系・現役像・供用先)
  • すでに産駒が勝ち上がった父と、その中身(芝/ダート・距離)
  • 血統からの予想が当たった父・覆った父
  • 2 歳戦の馬券と一口馬主での向き合い方

新種牡馬(ファーストシーズンサイアー)とは

新種牡馬とは、初年度産駒がその年に競走馬デビューする父のことです。

日本の 2 歳新馬戦は毎年 6 月に始まるため、新種牡馬の答え合わせも夏からスタートします。

この時期に新種牡馬を追いかける意味は、馬券と一口馬主で少し違います。

  • 馬券:産駒データがないぶん人気が読みづらく、傾向をいち早くつかんだ側に妙味が残ります。
  • 一口馬主:出資時に立てた血統からの仮説が、正しかったのかどうかが初めて数字で見えます。

とくに大事なのは、最初の数勝でその父のイメージが世間に固定されてしまうという点です。

サンプルが少ない段階の印象なので、あとから修正が必要になることも当然あります。

2026 年デビューの新種牡馬 13 頭(一覧)

当サイトが追いかけている 2026 年デビュー組は、次の 13 頭です。

共通しているのは、初年度産駒(2024 年生まれ)が今年の 2 歳戦を走っているという点です。

ただし、そこに至る経緯は 3 タイプに分かれます。

  • 国内で 2023 年に種牡馬入りした 9 頭:現役引退後そのまま日本で種牡馬入りした、いわゆる典型的な新種牡馬です。
  • カラヴァッジオ・ホットロッドチャーリー:欧米ですでに種牡馬として供用されていた父で、2023 年から日本(JBBA 静内種馬場)での本格供用に移りました。日本にとっての「新種牡馬」であって、種牡馬としてのキャリア自体は新人ではありません。
  • ウィルテイクチャージ:2018 年から日本(ダーレー・ジャパン)で供用されていて、2026 年が日本産駒の本格的な 2 歳デビューにあたります。
  • フライトライン:米国で供用されている外国産種牡馬で、日本で走る産駒は輸入馬か、セールで取引された日本産馬に限られます。
種牡馬 父系 現役の主な勝ち鞍 供用先 想定の主戦場(仮説) 産駒の現状
エフフォーリア ロベルト系 皐月賞・天皇賞(秋)・有馬記念 社台スタリオンステーション 芝 1800〜2200m 13 頭が勝ち上がり(新馬 9・未勝利 4/芝 1200〜2000m)。サウジアラビア RC(GIII)・芙蓉 S(2 歳 OP)も勝利
サリオス ハーツクライ系 朝日杯FS・毎日王冠2勝 社台スタリオンステーション 芝 1600〜2000m 勝ち上がり 7 頭(芝 1200〜2000m・ダ 1000m)
ジャンダルム キトゥンズジョイ系 スプリンターズS・セントウルS アロースタッド 芝 1200〜1600m 勝ち上がり 2 頭(芝 1200m・1400m)
フライトライン Tapit 系 BCクラシック(無敗 6 戦 6 勝) レーンズエンド(米国) ダート中距離 4 勝(芝 3・ダート 1/札幌 2 歳 S 制覇)
カラヴァッジオ Scat Daddy 系 英コモンウェルスC(芝 6F) JBBA 静内種馬場 芝 1200〜1600m 勝ち上がり 4 頭(芝 1400m 未勝利・芝 1200m 新馬・芝 1200m 未勝利・芝 1200m 新馬)
マカヒキ ディープ系 日本ダービー・弥生賞 レックススタッド 芝 1800〜2400m 勝ち上がり待ち
ステルヴィオ ロードカナロア系 マイルCS アロースタッド 芝 1400〜1800m 勝ち上がり 1 頭(芝 1400m・新馬)
グローリーヴェイズ ディープ系 香港ヴァーズ 2 勝・京都大賞典 ブリーダーズスタリオンステーション 芝 2200〜3200m 勝ち上がり待ち
チュウワウィザード キングカメハメハ系 チャンピオンズC・東京大賞典 優駿スタリオン・ステーション ダート 1700〜2100m 勝ち上がり待ち
インティ ケイムホーム系 フェブラリーS・東海S 優駿スタリオン・ステーション ダート 1400〜1800m 勝ち上がり待ち
オメガパフューム スウェプトオーヴァーボード系 東京大賞典 4 連覇・帝王賞 レックススタッド ダート 1600〜2200m 勝ち上がり待ち
ホットロッドチャーリー デピュティミニスター系 ペンシルベニアダービー(米G1) JBBA 静内種馬場 芝/ダート 1600〜2000m 勝ち上がり 3 頭(ダ 1800m 未勝利 ×2・ダ 1400m 新馬)。1 勝クラスも 1 勝
ウィルテイクチャージ ミスタープロスペクター系 トラヴァースS・クラークH(米G1 2 勝) ダーレー・ジャパン ダート 1600〜2000m 勝ち上がり 2 頭(芝 2000m 新馬/ダ 1800m 未勝利)
※表は横スクロールできます

「産駒の現状」は2026 年 10 月 4 日終了時点の中央(JRA)での勝ち上がりで、以降のレースの結果は随時反映していきます。

地方での成績は中央とかなり違う顔を見せるので、後半の「これから答えが出る 5 頭」で別に扱います。

なお、カラヴァッジオの勝ち上がりは日本産駒(2024 年生まれ)としては初めてのものです。

海外で供用されていた時代の産駒からは、すでに日本で重賞を勝ったアグリ(2023 年阪急杯)が出ています。

2026 年の新種牡馬は全部で 30 頭(残り 18 頭の現状)

JBIS のファーストシーズンサイアーランキングには、2026 年に産駒が出走した新種牡馬が 30 頭掲載されています。

このうち当サイトが個別記事を持つのは 12 頭です(フライトラインは米国供用のため、同ランキングには載りません)。

残る 18 頭の現状も、ここにまとめておきます。

種牡馬 中央 頭/走/勝ち上がり 地方 頭/走/勝ち上がり 代表産駒
サンライズノヴァ4 / 6 / 23 / 21 / 2アイファーマーリン
ハイランドリール(IRE)12 / 26 / 11 / 6 / 1ライーリーアース
アルクトス6 / 8 / 013 / 54 / 7(重賞 1 勝)ステラガーネット
ストラクター(USA)2 / 4 / 05 / 27 / 3ジャストピーチー
ヒガシウィルウィン0 / 0 / 08 / 29 / 3カバチタレ
ノボバカラ0 / 0 / 03 / 16 / 3エルダーフラワー
ケイティブレイブ2 / 3 / 07 / 29 / 2フェスティヴガッツ
マスターフェンサー0 / 0 / 05 / 14 / 1エンジェルリング
ムーンヴィグラス0 / 0 / 02 / 7 / 1ムーンオブザグラス
リッキーボーイ0 / 0 / 01 / 3 / 1コパノジャマイカ
モジアナフレイバー0 / 0 / 01 / 3 / 1アルタモジアナ
カデナ2 / 6 / 00 / 0 / 0テングカゼ
ワイドファラオ1 / 3 / 00 / 0 / 0ワイドウィンザー
オジュウチョウサン2 / 3 / 00 / 0 / 0タクミオジュウ
アールスター1 / 2 / 01 / 3 / 0プッシュザリミット
キングオブコージ1 / 2 / 02 / 3 / 0ドリームオブコージ
ヒロシゲゴールド1 / 2 / 00 / 0 / 0ヨッシーフレアー
スーパーステション1 / 1 / 00 / 0 / 0ベルウッドスーパー
※表は横スクロールできます

JBIS の同ランキングによる集計で、中央・地方とも 2026 年 10 月 12 日時点の数字です。

この 18 頭を合計すると中央は 35 頭 66 走で勝ち上がり 3 頭にとどまります。

上の 12 頭の合計(中央 210 頭 394 走・勝ち上がり 32 頭)と並べると、中央の出走の 14%・勝ち上がりの 9% を占めるだけです。

中央の 2 歳戦で馬柱に並ぶ機会は、当面かなり少ないと考えていいでしょう。

例外はハイランドリールとサンライズノヴァで、18 頭のうち中央の勝ち上がりを出しているのはこの 2 頭だけです。

キングジョージ 6 世&クイーンエリザベスS・BC ターフ・香港ヴァーズ 2 勝などG1 を 7 勝した欧州の大物です。

産駒が芝の中距離で動いてくるかどうかは、番組が広がる秋以降の見どころになります。

サンライズノヴァは中央が 4 頭 6 走で 2 勝、地方も 3 頭 21 走で 2 頭が勝ち上がりという内訳です。

中央・地方とも初勝利は 9 月で、10 月に入ってそれぞれ 2 頭目が続きました。

一方で地方に目を移すと、この 18 頭でも 52 頭が 215 走して 25 頭が勝ち上がっています。

アルクトスが 7 頭、ストラクター・ヒガシウィルウィン・ノボバカラが 3 頭ずつと、地方のダート路線では着実に結果が出ています。

なかでもアルクトスは、地方で重賞を 1 つ勝っています。

この 18 頭のうち中央の 2 歳重賞を勝つ馬が出てきたら、当サイトでも個別に扱う予定です。

すでに産駒が勝ち上がった 8 頭(実データが出た父)

ここが今年いちばん面白い部分です。

8 頭のうち6 頭は事前の読みどおり、2 頭は読みを裏切る形で立ち上がりました。

エフフォーリア:新種牡馬で最速の立ち上がり、重賞も制覇(13 頭が勝ち上がり)

今年の新種牡馬でもっとも数を稼いでいるのがエフフォーリアです。

6 月以降の新馬戦で 9 勝、未勝利戦でも 4 勝を加え、勝ち星の距離は芝 1200〜2000m に広がりました。

父は中距離の王者だったので「芝 1800m 以上が本領」という読みでしたが、実際には芝 1200m でも勝ち上がり、当初想定より守備範囲は広そうです(エフフォーリア産駒のページ)。

9 月 26 日の芙蓉ステークス(2 歳オープン・中山芝 2000m)では、スタースポットが勝ち、3 着にもジョドレルバンクが入りました。

13 頭のなかで初年度産駒がオープンを勝ったのは、これが最初です。

10 月 3 日には京都の芝 1800m でイッペイが未勝利戦を勝ち、JRA の全 10 競馬場で産駒が勝ち星を挙げました。

産駒のデビュー後に京都で開催があったのはこの秋が初めてなので、京都が最後になったのは開催日程の都合です。

10 月 10 日のサウジアラビアロイヤルカップ(GIII・東京芝 1600m)では、6 月に函館の芝 1200m 新馬を勝ったアゴルディーノが 3 番人気で差し切りました。

13 頭の新種牡馬で中央の重賞を勝ったのは、フライトライン(札幌 2 歳 S)に続いて 2 頭目です。

同じレースにはフライトライン産駒のデミアンも出走し、4 番人気で 9 着でした。

サリオス:読みを裏切って短距離・ダートから(勝ち上がり 7 頭)

もっとも読みが外れたのがサリオスです。

父は芝マイル〜中距離で活躍した馬なので、産駒も芝の中距離向きと見ていました。

ところが夏の 3 勝は芝 1200m・1400m、さらにダート 1000mという内容で、短距離寄り、しかもダートもこなすという意外な立ち上がりでした(サリオス産駒のページ)。

9 月に入ると芝 1400m の新馬に加えて芝 1800m・1600m・2000m の未勝利でも勝ち上がりました。

想定していた芝 1600〜2000m が、9 月の 1 か月で埋まったことになります。

夏の短距離・ダートが外れていたというより、2 歳戦の番組が先に短い距離から始まるぶん、読みの答え合わせが遅れて出てきたという見方もできます。

さらに 7 月 19 日の函館 2 歳 S(GIII・芝 1200m)では、新馬を勝ったイモージェンが 2 着に入っています。

短距離寄りという意外な立ち上がりのまま、重賞でも通用したことになります。

ジャンダルム:読みどおりの芝スプリント

逆に、事前の読みがそのまま当たったのがジャンダルムです。

スプリンターズS を勝ったスプリンターの産駒らしく、初年度の勝ち上がりは芝 1200m でした(ジャンダルム産駒のページ)。

9 月 26 日には 2 頭目のニクスルーナが阪神の芝 1400m を勝ち、こちらも短めの距離でした。

2 頭とも後方から差す形だった点もそろっています。

父の現役像がはっきりしている馬ほど、産駒の方向性も読みやすいと言えます。

フライトライン:米ダートの怪物が、日本の芝で勝つ

2026 年でいちばんの”意外”は、間違いなくフライトラインです。

米国で無敗 6 戦 6 勝、BC クラシックを 8 馬身差で圧勝したダート最強クラスの父ですが、日本に入った初年度産駒は芝の新馬戦を連勝したうえで札幌 2 歳 S まで勝ちました(フライトライン産駒のページ)。

9 月 5 日の札幌 2 歳 S(GIII・芝 1800m)は、ショウナンガレオンが 1 番人気に応えて 2 着に 6 馬身差をつける完勝でした。

10 月 12 日には京都のダート 1800m の新馬戦をアメリカンソウルが 1 番人気で勝ち、父の本来の舞台でも勝ち上がりが出ました。

まだ 4 勝だけなので断定はできませんが、「ダートの血だから日本の芝は苦手」という常識は、少なくともこの父には当てはまりません。

カラヴァッジオ:読みどおりの芝短距離で 4 頭

日本産駒として初めて勝ち上がったのは、2026 年 8 月 8 日の新潟 1R・2 歳未勝利(芝 1400m)です。

勝ったのはグルーヴェンス(牡・美浦/高柳瑞樹厩舎)で、1 番人気に応えて 3 番手から抜け出し、2 着に 1 3/4 馬身差をつけました。

新馬戦は福島の芝 1200m で 3 番人気 2 着だったので、距離を 200m 延ばした 2 戦目で解決した形です。

翌週の 8 月 15 日には、中京 3R・2 歳新馬(芝 1200m)をセイウンマイラヴ(牝・栗東/長谷川浩大厩舎)が勝ちました。

こちらは 4 番人気でハナを切り、上がり 33.5 秒でまとめての逃げ切りです。

2 週続けての勝ち上がりで、しかも差しと逃げの両方が出た形になりました。

さらに 9 月 5 日、札幌 2R・2 歳未勝利(芝 1200m・稍重)をミハテヌユメ(牝・栗東/前川恭子厩舎)が勝ち、勝ち上がりは 3 頭になりました。

1 番人気でハナを主張し、2 着に 1.0 秒差をつけています。

10 月 12 日には、京都 6R・2 歳新馬(芝 1200m・良)をベニーバローズ(牡・栗東/渡辺薫彦厩舎)が 3 番人気で勝ち、勝ち上がりは 4 頭になりました。

母父ゼンノロブロイで、産駒のページが◎に置いた母父サンデー系から出た初めての勝ち上がりです。

カラヴァッジオは英コモンウェルスC(芝 6F)を勝った父で、想定の主戦場も芝 1200〜1600m でした(カラヴァッジオ産駒のページ)。

ジャンダルムと同じく、父の現役像がそのまま出たタイプの立ち上がりと言えます。

ステルヴィオ:想定レンジの下限、芝 1400m で初勝ち上がり

6 頭目に名乗りを上げたのがステルヴィオです。

2026 年 8 月 15 日の新潟 2R・2 歳新馬(芝 1400m)を、カナデルペガサス(牝・美浦/尾形和幸厩舎)が 5 番人気で制しました。

7 番手から差してクビ差の接戦をものにしており、上がりは 3 着までの中でいちばん速い 34.8 秒です。

父はマイルCS を勝ったマイラーで、想定の主戦場も芝 1400〜1800m でした(ステルヴィオ産駒のページ)。

そのレンジの下限にあたる 1400m での初勝利なので、こちらも読みどおりの立ち上がりです。

2 歳の早い時期は、そもそも短距離・マイルの番組が多い時期です。

そのため「初年度産駒が短いところで勝った」ことが、そのまま「短距離向きの父」を意味するとは限りません。

距離延長でどう走るかは、秋以降の番組で答えが出ます。

ウィルテイクチャージ:ダートで読みどおり、芝でも 1 勝

7 頭目は、芝から入ってダートで続きました。

2026 年 8 月 23 日の新潟 2R・2 歳新馬(芝 2000m)を、タイヴァス(牡・栗東/矢作芳人厩舎)が 5 番人気で制しました。

2 番手から運んで 1 1/4 馬身差、上がりは 34.5 秒です。

父は米国のダート G1 を 2 勝した馬で、当サイトもウィルテイクチャージ産駒のページで「ダート中距離のパワー&タフ型」「芝は割引」と読んでいました。

その芝で、しかも 2000m での初勝利ですから、1 頭目は想定していなかった入り方でした。

手がかりは母系にあります。

タイヴァスの母父はダンスインザダークで、日本の芝の中長距離で結果を残してきた血統です。

米国のダート血統である父に、日本の芝スタミナを重ねた配合ということになります。

同じ父でも母系次第で芝に振れる、という例が 1 頭出た形です。

2 頭目は読みどおりのダートでした。

9 月 20 日の中山 2R・2 歳未勝利(ダート 1800m)を、ハイビスカス(牝・美浦/杉浦宏昭厩舎)が 3 番人気で逃げ切っています。

ダートでの読みは 2 頭目で裏づけられた形ですが、芝でも勝ち星が出ていることに変わりはありません。

どちらが主戦場になるかは、産駒の数が増える秋以降も見ていくところです。

ホットロッドチャーリー:読みどおりのダート、距離は読みより広め

8 頭目のホットロッドチャーリーは、事前の読みがそのまま出ました。

2026 年 9 月 12 日の阪神 3R・2 歳未勝利(ダート 1800m・稍重)を、ホットロッドハート(牡・栗東/前川恭子厩舎)が 1 番人気で制しています。

3 番手を進んで 2 着に 1 1/2 馬身差、上がりは 37.1 秒で 2 着馬の 37.6 秒を上回りました。

父は米国のダート G1 馬で、当サイトはホットロッドチャーリー産駒のページで主戦場を「ダート 1800m 前後・良〜稍重・中山や阪神」と読んでいました。

距離・馬場・コースの 3 条件がそろって当たった形で、今年の 13 頭では珍しいくらい素直な的中例です。

9 月 20 日の中山 1R・2 歳未勝利(ダート 1800m・不良)も、ウィンターブリーズ(牡・美浦/田中博康厩舎)が 1 番人気で制しました。

ハナに立って 3 馬身差、勝ち時計の 1 分 50 秒 0 は2 歳のダート 1800m の JRA レコードです。

9 月の 2 頭はどちらもダート 1800mの道悪で、馬場は稍重と不良でした。

ダートの道悪は時計が速くなる方向に働くため、9 月の時点ではレコードの数字は割り引いて見る必要がありました。

10 月 11 日には、ヒメハッカ(牝・栗東/寺島良厩舎)が京都・ダ 1400m の新馬(牝馬限定・良)を 6 番人気で制しています。

こちらは中団からの差し切りで、産駒のページで▲を置いていた短距離での勝利です。

翌 12 日にはウィンターブリーズが東京・ダ 1600m の 1 勝クラス・プラタナス賞(良)を 2 番人気で勝ち、5 馬身差の 2 連勝で産駒初の中央 2 勝馬になりました。

良馬場でも前に行って止まらなかったので、押し切る勝ち方は道悪だけのものではなかったことになります。

1 頭 1 戦で距離の読みは書き換えませんが、ダートの勝ち星は 1400〜1800m に広がりました。

これから答えが出る 5 頭(勝ち上がり待ち)

残る 5 頭は、中央(JRA)ではまだ勝ち上がりが出ていません。

ただし、これは「産駒が走っていない」という意味ではありません。

この 5 頭は地方でしっかり結果を出しています。

種牡馬 中央 頭/走/勝ち上がり 地方 頭/走/勝ち上がり
チュウワウィザード13 / 21 / 042 / 168 / 13(重賞 1 勝)
インティ3 / 6 / 024 / 102 / 9
オメガパフューム11 / 20 / 031 / 142 / 8
マカヒキ4 / 6 / 023 / 94 / 6(重賞 2 勝)
グローリーヴェイズ8 / 12 / 05 / 21 / 2
※表は横スクロールできます

JBIS のファーストシーズンサイアーランキングによる集計で、中央・地方とも 2026 年 10 月 12 日時点の数字です。

つまり「勝ち上がり待ち」なのは中央だけで、地方まで含めれば 5 頭とも勝ち馬を出しています。

芝で注目の 2 頭

芝路線では、マカヒキ(日本ダービー馬・ディープ系)とグローリーヴェイズ(香港ヴァーズ 2 勝の長距離型)が、いかにも後半に伸びてくるタイプです。

どちらも父の本領が中〜長距離だったので、2 歳夏の短い番組では持ち味が出にくく、中央での評価は秋以降に持ち越しになりそうです。

ただしマカヒキは地方で 6 頭が勝ち上がり、重賞まで 2 勝している点は見落とせません。

日本ダービー馬の産駒が芝の中央ではなく地方で先に結果を出すというのは、事前の読みには無かった展開です。

同じ芝路線でも、8 月に勝ち上がったカラヴァッジオとステルヴィオはマイル前後までを主戦場と見ていた父でした。

この 2 頭の答えが出るのは、番組が 1800m 以上に広がる秋以降になります。

ダート路線の 3 頭

チュウワウィザード・インティ・オメガパフュームの 3 頭は、いずれもダート G1 を勝った父です。

この 3 頭は産駒の送り先が中央ではなく地方で、中央の出走を数えても実態は見えません。

チュウワウィザードは中央 13 頭に対して地方 42 頭、インティは中央 3 頭に対して地方 24 頭という配分です。

父がいずれも交流ダートで戦った馬なので、産駒が地方に集まること自体は自然な流れと言えます。

ただしオメガパフュームは、地方で 142 走して勝ち上がりが 8 頭と、3 頭のなかでは走数のわりに勝ち上がりが少なめです。

東京大賞典 4 連覇という古馬ダート中距離の名手なので、産駒も本領は 3 歳以降と見るのが自然です。

この 3 頭を中央の馬券で使う場面は、当面かなり限られます。

馬券:2 歳戦で新種牡馬をどう扱うか

新種牡馬の産駒は、馬柱を見ても過去走がありません。

そのため人気は厩舎・馬主・調教の評判・血統の話題性で決まりがちで、実力との乖離が起きやすい条件です。

当サイトの考え方はシンプルで、次の 3 点に絞っています。

  1. 父の現役像を出発点にする:スプリンターの子は短く、中長距離型の子は距離が持つ、がまずの基準です。
  2. 最初の数勝で決めつけない:2 歳夏は短距離の番組が多く、距離の結論を出すには早すぎます。
  3. 実データが出たら仮説を捨てる:サリオスのように、血統からの読みは平気で覆ります。

とくに 3 番目が肝心で、仮説に固執した瞬間に、新種牡馬は最も損をする馬券になります。

一口馬主:出資の答え合わせが始まる時期

一口馬主(通称。登録上の馬主はクラブで、出資者はクラブの持分を保有します)の視点では、この夏は答え合わせの季節です。

新種牡馬の子に出資した人は、産駒実績ゼロの段階で血統だけを頼りに判断したはずです。

その判断が当たったのか外れたのかが、初年度産駒の走りで初めて数字になって返ってきます。

そして今年の結果が示したのは、血統からの仮説は当たることも外れることもあるという当たり前の事実でした。

だからこそ、出資前のチェックリストと、出資後のデータ更新の両方が必要になります(一口馬主の新種牡馬の選び方)。

出典と集計の基準
  • 出典:JRA 公式/JBIS Search「ファーストシーズンサイアーランキング」/JRHA「Stallions in Japan」などの公開データをもとに当サイトで集計
  • 頭数・走数・勝ち上がり頭数は JBIS の同ランキングによる集計で、中央と地方は分けて数えています(初年度産駒だけを対象とする表なので、2 歳以外の産駒は含みません)
  • 集計時点:中央・地方とも 2026 年 10 月 12 日 終了時点(初年度産駒のデビュー直後の段階)
  • 「勝ち上がり待ち」は上記の集計時点までに当サイトが確認できた範囲での表記で、以降のレースの結果は随時反映します
  • サンプルが極端に少ない段階のため、確定的な評価ではない点にご注意ください
  • 更新頻度:JBIS の集計基準日に合わせて毎週見直します

まとめ:今年の新種牡馬は「読みが 6 勝 2 敗」

2026 年デビューの新種牡馬 13 頭のうち、中央で産駒が勝ち上がったのは 8 頭です。

読みどおりだったのがジャンダルム(芝スプリント)、エフフォーリア(芝中距離を軸に守備範囲は広め)、カラヴァッジオ(芝短距離〜マイル)、ステルヴィオ(芝マイル前後)、ホットロッドチャーリー(ダート中距離)、ウィルテイクチャージ(ダート中距離/ただし芝でも 1 勝)。

予想に反する形で立ち上がったのがサリオス(短距離・ダート)とフライトライン(米ダート血統が日本の芝で重賞制覇)です。

ただしフライトラインは 10 月にダートでも勝ち上がり、芝の重賞で 9 着に終わった産駒もいるので、芝とダートのどちらに向くかはまだ決めつけられません。

残る 5 頭、つまりダートの 3 頭と長距離型の 2 頭は、中央での評価が固まるのが秋以降になります。

ただし 5 頭とも地方では勝ち馬を出しており、チュウワウィザード 10 頭・インティ 9 頭・マカヒキ 6 頭とすでに数も出ています。

「勝ち上がり待ち」は中央だけを見たときの話だという点は、押さえておいてください。

新種牡馬は、仮説を立てて、実データで潔く修正する。

この記事も産駒の勝ち上がりに合わせて更新していくので、2 歳戦の予想や出資判断の起点として使ってみてください。

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データエンジニア
はじめまして。競馬のデータ分析を中心に情報発信をしているルンルンです。 「なんとなくの勘」ではなく、数字に基づいた予想で的中率と回収率を高めることをテーマに、JRA全場のレース傾向や馬の成績、脚質別の勝率などを日々分析しています。 主に扱っているのは、 過去数年分のレース結果の傾向分析 枠順や脚質、人気別のパフォーマンス 回収率を意識したデータ重視の買い方 競馬はロマンとギャンブルの間にある、奥の深いデータゲームだと思っています。 このブログでは、「明日の馬券に役立つ分析」をモットーに、初心者の方にもわかりやすいデータ予想を目指しています。 ご質問やご意見などもお気軽にどうぞ。 一緒に“データで競馬をもっと楽しむ”世界へ踏み込んでみませんか?
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