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ダート替わりは本当に一変するのか|単勝だけ妙味が残る条件と、芝替わりを消していい理由

saratogax
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出馬表で「前走は芝、今回はダート」という馬を見つけて、一変を期待していませんか。

「ダート替わりで一変」——競馬を続けているとよく耳にする話ですよね。

中央競馬(JRA)の1勝クラス以上 約8.7万件の出走データを前走の馬場別に集計すると、この期待には根拠がありました。

ただし狙えるのは、勝ち切るところまで期待できる、いわゆる頭狙いの馬です。

3着以内の安定感を求めると、かえって失敗します。

そして逆に、ダートから芝へ替わる馬はどの条件でも消しでした。

どこで買い、どこで消すのかを見ていきましょう。

この記事の結論

前走で負けた馬のダート替わりは、勝率が継続組と変わりません(4.5%対5.0%)。

・それでも単勝回収率は81%で、継続組の73%を8ポイント上回ります。

複勝率は落ちるので、複勝では買えません。前走4着以下で12.6%対16.8%です。

ダートから芝への替わりは全条件で消しでした。前走1〜3着だった馬でも複勝率は12.6%まで落ちます。

未勝利戦のダート替わりには妙味がありません。単勝回収率は66%で、継続組の69%を下回ります。

馬場を変えた馬は、どのくらい走るのか

まずは前走の馬場と今回の馬場の組み合わせで、そのまま4つに分けます。

前走→今回 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 出走数
芝→芝 8.2% 24.3% 74% 73% 38,873
芝→ダ 4.8% 13.1% 79% 70% 3,400
ダ→芝 3.1% 11.2% 58% 70% 3,931
ダ→ダ 7.4% 22.1% 72% 73% 40,712
※表は横スクロールできます

馬場を変えた出走は7,331件で、全体の8.4%しかありません。

複勝率を見ると、変えた2つが大きく劣っています。

ですが、この4つをそのまま見比べると2つの落とし穴があります。

  • 馬場の水準が混ざる:芝とダートでは成績の水準そのものが違うので、横一列に並べても、馬場を変えた効果なのか今回の馬場の差なのか分かりません
  • 変える馬が偏る:馬場を変えるのは、今の条件で結果が出なかった馬がほとんどです

そこで、この2つを切り分けて確かめます。

ダート替わりは勝つ力が落ちていない

今回ダートを走る馬だけを取り出して、前走の着順を揃えて比べます。

比べるのは、前走も今回もダートだった馬と、前走が芝だった馬です。

前走の着順を揃えると勝率の差は消える

前走の着順 前走→今回 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 出走数
前走1〜3着 ダ→ダ 12.7% 34.1% 70% 75% 12,504
芝→ダ 11.5% 23.6% 45% 45% 148
前走4着以下 ダ→ダ 5.0% 16.8% 73% 71% 27,962
芝→ダ 4.5% 12.6% 81% 72% 3,234
※表は横スクロールできます

前走4着以下の勝率は4.5%対5.0%でした。

違いは0.5ポイント足らずで、ほぼ同じと見て構いません。

前走1〜3着でも11.5%対12.7%で、やはり差がありません。

ダート替わりは勝つ力を落としていません。

ところが複勝率のほうは、前走4着以下で12.6%対16.8%、前走1〜3着で23.6%対34.1%と、どちらの着順でもはっきり低く出ます。

勝ち切るか、掲示板にも載らないか。

ダート替わりは、このどちらかに転びやすい条件です。

それでも単勝回収率は継続組を上回る

前走4着以下の単勝回収率は、ダート替わりが81%、継続組が73%でした。

8ポイントの差があります。

勝つ力は同じなのに配当だけが高い、つまり実力がオッズに織り込まれていないわけです。

前走6着以下に絞っても単勝回収率は80%で、継続組の71%を9ポイント上回ります。

負けた馬の線をどこで引いても、結果は変わりませんでした。

単勝では取れて、複勝では取れない

ここまでの8ポイント差が、たまたま数本の高配当で作られたものだとしたらどうでしょうか。

その場合は、絞り込む条件を少し変えるだけで差は消えてしまいます。

そこで、絞り込み方を変えながら継続組との差を並べます。

絞り込み方 単勝回収率の差 複勝回収率の差 ダート替わりの出走数
前走4着以下 +8ポイント +1ポイント 3,234
前走6着以下 +9ポイント +3ポイント 2,986
1〜3番人気 +13ポイント +0ポイント 377
4番人気以下 +7ポイント -1ポイント 3,023
1勝クラス +18ポイント -5ポイント 2,169
※表は横スクロールできます

どの絞り込み方でも単勝回収率が上回りました。

一方の複勝回収率は、プラスもマイナスも5ポイント以内に収まっています。

単勝で買い、複勝では買わない。

ダート替わりの使い方は、この一言に尽きます。

なおオープン以上だけは例外で単勝回収率が36%まで落ちましたが、出走数が268しかないので参考値です。

ここまでの話は、条件戦の馬券を組み立てるときのものと考えてください。

人気馬でも無視できない

当サイトでは馬体重の増減距離の変更についても同じ集計をしています。

どちらも1〜3番人気に絞ると、成績の差が消えました。

馬場替わりは違います。

人気 前走→今回 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 出走数
1〜3番人気 ダ→ダ 21.2% 51.0% 76% 82% 9,082
芝→ダ 21.0% 43.2% 89% 82% 377
4番人気以下 ダ→ダ 3.4% 13.9% 71% 70% 31,630
芝→ダ 2.7% 9.4% 78% 69% 3,023
※表は横スクロールできます

1〜3番人気でも、複勝率は43.2%対51.0%まで開きます。

それでいて単勝回収率は89%でした。

継続組の76%を13ポイント上回っており、人気を背負った馬でも頭で狙う形がそのまま当てはまります。

上位人気だからといって、この条件は無視できません。

芝替わりはどの条件でも消し

では、逆にダートから芝へ替わる場合はどうでしょうか。

今回芝を走る馬で、前走がダートだった馬を見ます。

前走の着順 前走→今回 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 出走数
前走1〜3着 芝→芝 13.8% 36.4% 74% 77% 11,910
ダ→芝 3.8% 12.6% 33% 59% 744
前走4着以下 芝→芝 5.7% 18.9% 74% 72% 26,765
ダ→芝 3.0% 10.9% 65% 72% 3,166
※表は横スクロールできます

ダート替わりと違い、こちらは勝率まで落ちます。

とくに前走1〜3着だった馬が芝に替わると、複勝率が36.4%から12.6%へ下がります。

単勝回収率も33%で、この記事で見たどの数字よりも低く出ました。

ダートで好走した馬を芝に戻すのが最悪です。

前走4着以下でも単勝回収率は65%どまりで、人気でもクラスでも例外は出ませんでした。

芝替わりは、前走の着順にかかわらず割り引いて構いません。

未勝利戦のダート替わりは、すでに買われている

ダート替わりといえば、未勝利戦で頻繁に見かけるケースです。

この記事の集計から外している未勝利戦も並べてみます。

前走→今回 勝率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 出走数
ダ→ダ 7.6% 23.1% 69% 70% 24,586
芝→ダ 5.5% 15.3% 66% 62% 6,452
※表は横スクロールできます

未勝利戦のダート替わりは6,452件もあります。

ところが単勝回収率は66%で、継続組の69%を下回りました。

条件戦とは逆の結果です。

よく知られたパターンほど先回りして買われ、妙味はオッズに食われてしまうということですね。

狙うなら、未勝利戦ではなく1勝クラス以上のダート替わりです。

出馬表でどう使うか

ここまでの結果を、馬券を組み立てるときの判断材料として整理します。

  • ダート替わりは頭で狙う。前走4着以下の単勝回収率は81%で、継続組を8ポイント上回ります
  • 3着以内の安定感は求めない。複勝率は12.6%対16.8%で、複勝回収率の差もほぼありません
  • 前走の着順で線を引かない。4着以下でも6着以下でも結果は変わりませんでした
  • 人気馬でも同じ。1〜3番人気でも単勝回収率は89%で継続組を上回ります
  • オープン・重賞では手を出さない。単勝回収率が36%まで落ちます
  • ダートから芝への替わりは割り引く。前走1〜3着だった馬でも複勝率12.6%、単勝回収率33%です
  • 未勝利戦では狙わない。単勝回収率66%で継続組に負けています

馬場替わりは、勝率と複勝率が逆を向く珍しい条件でした。

勝ち切る力は落ちていないのに掲示板に載る回数だけが減り、そのちぐはぐさが人気に織り込まれていない分、頭で狙うときだけ妙味が残ります。

出馬表で前走の馬場を確かめたら、狙いは頭ひとつに絞ってください。

出典と集計基準
  • 出典:JRA 公式・JBIS Search の公開データをもとに当サイトが集計
  • 集計期間2023年1月〜2026年5月の中央競馬平地競走
  • 集計対象:1勝クラス以上(新馬・未勝利・障害を除く)約8.7万件(86,916件)の出走データ。前走の馬場が確認できる出走に限ります
  • 区分:前走と今回の馬場の組み合わせで4区分。芝とダートは成績の水準が違うので、比較は必ず今回の馬場を揃えて行っています
  • 前走の着順:前走1〜3着と前走4着以下の2つ。前走6着以下は前走4着以下の内数です
  • 差の判定:勝率と複勝率の差は統計的な検定で確かめています。本文で「ほぼ同じ」と書いた箇所は、検定でも差が確認できなかったものです
  • 注意:区分によって出走数に偏りがあり、出走数の少ない区分は確定値ではない点にご注意ください
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データエンジニア
はじめまして。競馬のデータ分析を中心に情報発信をしているルンルンです。 「なんとなくの勘」ではなく、数字に基づいた予想で的中率と回収率を高めることをテーマに、JRA全場のレース傾向や馬の成績、脚質別の勝率などを日々分析しています。 主に扱っているのは、 過去数年分のレース結果の傾向分析 枠順や脚質、人気別のパフォーマンス 回収率を意識したデータ重視の買い方 競馬はロマンとギャンブルの間にある、奥の深いデータゲームだと思っています。 このブログでは、「明日の馬券に役立つ分析」をモットーに、初心者の方にもわかりやすいデータ予想を目指しています。 ご質問やご意見などもお気軽にどうぞ。 一緒に“データで競馬をもっと楽しむ”世界へ踏み込んでみませんか?
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