横山武史 騎手データ分析|得意条件・人気別成績・重賞の信頼度を「妙味」で読む
~JRA の関東を代表する実力派ジョッキー横山武史を「どこで買えば人気以上に走るか」までデータで押さえる~
横山武史騎手は、関東を拠点に G1・重賞でも結果を残してきた、JRA の中堅・実力派ジョッキーです。
本ページの集計期間(2022年1月〜2026年4月)の総騎乗数は 3,361 鞍、勝率 15.1%・複勝率 38.6%と、実力派らしい高水準の成績を残しています。
ただし馬券として考えると、単勝回収率は 69%と、JRA の控除率ライン(おおむね 75〜80%)を下回ります。
馬券として考えると、「強い」ことと「買って儲かる」ことは別問題です。
実力が知れ渡っているぶん人気(オッズ)に織り込まれやすく、「どこでも買い」では回収率は伸びません。
このページでは、横山武史騎手の成績を「人気との乖離(妙味)」の視点で整理し、脚質タイプ・重賞での信頼度・人気帯ごとの狙い目を一望できるようにまとめます。
・横山武史の「買いどころ・消しどころ」早見表(脚質タイプ/中央場・ローカル/重賞信頼度/人気の妙味)
・人気別成績(1番人気は過剰評価か/妙味の出る人気帯はどこか)
・重賞・G1 での信頼度と平場との差
・競馬場別/距離別/芝ダート別の得意・不得意の傾向
・脚質の傾向と、テン乗り(初騎乗)時の成績
・馬券での具体的な使い方(軸にする条件/ヒモに回す条件/消す条件)
※本ページの数字は 2022年1月〜2026年4月(約4年4か月)の JRA データをもとにしています(出典:JRA-VAN のデータをもとに当サイトで集計)。各表には騎乗数(母数)を併記しています。サンプルの少ない条件は「参考」としてご覧ください。数字は「こうなりやすい」という傾向の目安で、当日の馬場・展開・馬の調子とあわせてご判断ください。
結論:横山武史の「買いどころ・消しどころ」早見表
細かいデータの前に、まず結論です。
下表は、このページの内容を 5 つの観点で要約した「結論早見表」です(他の騎手と並べて比較したい場合は、JRA 騎手データ分析まとめ(ハブ) の早見表をどうぞ)。
| 観点 | 横山武史の傾向 |
|---|---|
| 脚質タイプ | 先行〜逃げの前々競馬が軸。逃げ時の単勝回収率 141%、まくり時の単 96%、先行も単 94% と、前進力が出れば数字が一気に伸びる。後方からの追込は単 16% でかなり厳しい。 |
| 中央場 / ローカル | 関東開催(中山・東京)が主戦場で総騎乗の約 7 割。中央場は単 65% と過剰評価寄りだが、ローカル(とくに札幌・函館)では単勝回収率約 81%と妙味が出る。 |
| 重賞の信頼度 | △:GⅡ 単独で単勝回収率 124%・複勝回収率 89%と妙味あり。一方 GⅢ 単独は単 35% と過剰人気、G1 も期間内 1 勝・単 7%・複 76% と現時点では割引が必要。 |
| 人気帯の妙味 | 1 番人気は勝率 34.1%・単 78% で堅実だがオッズ相応。4 番人気以下は単勝回収率が大きく落ちる(4〜6 人気 単 60%、7 人気以下 単 57%)。「どこでも買い」は通用しないタイプ。 |
| 一言でいうと | 関東の実力派・複勝率 38.6% の高水準だが、人気を被って単勝が抑え気味の「過剰人気タイプ」。逃げ・先行 × 札幌・函館 × GⅡ × 1〜3 番人気に絞れば妙味あり。 |
以下、それぞれの根拠となるデータを順に見ていきます。
プロフィールと年別成績の推移
横山武史騎手は、美浦所属の JRA 騎手です。
関東を拠点に G1・重賞でも結果を残してきた JRA の実力派で、近年は JRA リーディングでも上位常連となっています。
本ページの集計期間(2022年1月〜2026年4月)の総騎乗は 3,361 鞍、勝率 15.1%・複勝率 38.6%。
勝率・複勝率は実力派らしい高水準で、「最低限の信頼ライン」は文句なしです。
ただし馬券として考えるとき、注目すべきは回収率です。
単勝回収率 69%・複勝回収率 74% は、JRA 全体平均(おおむね単 75〜80%)を下回る水準。「強いから人気を背負う=オッズに織り込まれている」典型的な人気騎手の数字です。
年別の推移は次のとおりです。
| 年 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年 | 772 | 16.5% | 41.3% | 80% | 78% |
| 2023年 | 798 | 15.8% | 40.6% | 57% | 73% |
| 2024年 | 758 | 13.5% | 36.0% | 57% | 70% |
| 2025年 | 774 | 14.2% | 36.8% | 80% | 76% |
| 2026年(1〜4月) | 259 | 16.2% | 37.5% | 75% | 74% |
勝率・複勝率は 5 年通して勝率 13〜17%・複勝率 36〜41%の高水準で安定。実力派らしい数字のブレの小ささです。
注目したいのは単勝回収率の振れ幅。
2022 年と 2025 年は単勝回収率 80% と「ふつう」のラインに乗っていますが、2023〜2024 年は単 57% まで落ち込んでいます。勝率がほぼ変わらないなかでこれだけ単勝回収率が振れるのは、「年によって、人気の被り方が変わる」典型的な人気騎手の挙動です。
2025〜2026 年は単勝回収率が戻ってきている時期で、その意味では今は数字が反転しやすいフェーズと捉えることもできます。
主な GⅠ 勝ち鞍(通算)
横山武史騎手の主な JRA GⅠ 勝ち鞍は、次のとおりです(本ページのデータに含まれる重賞競走成績から抽出)。
- 3 歳クラシック:皐月賞(ソールオリエンス/エフフォーリア)、菊花賞(タイトルホルダー)
- 古馬 GⅠ:天皇賞(秋)(エフフォーリア)、有馬記念(エフフォーリア)
- 2 歳 GⅠ:ホープフルステークス(キラーアビリティ)
3 歳クラシック・古馬 GⅠ・2 歳 GⅠ と、GⅠ 6 勝相当のタイトル数を 20 代のうちに積み上げた実績は、現役の中堅・実力派のなかでも際立っています。
ただし、本ページの集計期間(2022年1月〜2026年4月)内に絞ると、JRA GⅠ は 1 勝(クラス別「G1」66 鞍・勝率 1.5%)と数を伸ばせていません。
本期間は「G1 で人気を背負って勝ち切れていない」時期にあたっており、後述の単勝回収率・複勝回収率にも、その傾向が現れています。
※レース名・馬名は本ページのデータ(JRA-VAN ベース)にもとづいて記載しており、年は明示していません。
総合成績(芝・ダート)
まずは全体の成績と、芝・ダートの内訳です。
| 区分 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全成績 | 3,361 | 15.1% | 27.1% | 38.6% | 69% | 74% |
| 芝 | 1,794 | 15.1% | 27.1% | 39.6% | 76% | 77% |
| ダート | 1,567 | 15.1% | 27.1% | 37.5% | 61% | 70% |
勝率・複勝率は芝・ダートともにほぼ同じで、馬場を問わず安定して結果を出すタイプです。
注目したいのは、芝とダートで回収率に明確な差があることです。
芝は単勝回収率 76%・複勝回収率 77% と「ふつう」のラインに近い水準で、ベタ買いで大きく負けにくい数字です。
一方、ダートは単勝回収率 61%・複勝回収率 70% と、芝と比べて単勝で 15 ポイントほど低く、ダート戦の本命視は割引が必要です。
使い分けるなら、軸として信頼するのは芝、ダートは複勝・ワイドの押さえまでに留めるのが効率的です。
人気別成績 ── 妙味はどの人気帯に出るか
横山武史騎手を馬券で扱ううえで、もっとも重要なのがこの人気別成績です。
「1 番人気での信頼度」と「人気を落としたときの妙味」は、まったく別の話だからです。
| 人気帯 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 番人気 | 687 | 34.1% | 62.6% | 78% | 79% |
| 2〜3 番人気 | 1,144 | 17.7% | 47.3% | 約77% | 約79% |
| 4〜6 番人気 | 958 | 6.3% | 27.9% | 約60% | 約75% |
| 7 番人気以下 | 572 | 1.9% | 10.5% | 約57% | 約56% |
まず 1 番人気。勝率 34.1%・複勝率 62.6% と、実力派らしくしっかり結果を出しています。
単勝回収率 78% は「ふつう」のラインで、本命視で軸に固定するのは妥当な選択です。
2〜3 番人気は勝率 17.7%・複勝率 47.3%・単複ともに回収率約 77〜79% と、おおむね「ふつう」のラインで、軸の二番手として安心して使えるゾーンです。
ただし、横山武史騎手の人気別成績で注目すべきは、4 番人気以下で単勝回収率が大きく落ち込む点です。
4〜6 番人気は勝率 6.3%・単勝回収率約 60%、7 番人気以下は勝率 1.9%・単勝回収率約 57%。
多くの中堅・若手騎手では「4〜6 番人気」や「7 番人気以下」の中穴〜大穴ゾーンで単勝回収率が跳ねるパターンが多いのですが、横山武史騎手はこの帯でも妙味がほとんど残らないのが特徴です。
これは、人気騎手として知名度が高く、中位人気・人気薄でも「武史だから」とオッズが圧縮されやすいことを示しています。
「人気を落としたら買い」が成り立たないのは、横山武史騎手の馬券での扱いにおいて、もっとも重要なポイントです。
まとめると、1〜3 番人気は軸・対抗で堅実、4 番人気以下はあえて評価を下げる――というのが、横山武史騎手との付き合い方です。
「どの人気帯の単勝を、どんな条件で買えば的中率と回収率が両立するのか」を体系立てて学びたい方は、こちらの教材も参考になります。
重賞・G1 での信頼度(クラス別成績)
次に、出走クラス別の成績です。
「平場では強いが大舞台になると…」というタイプもいれば、重賞でこそ買い得になるタイプもいます。
| クラス | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新馬・未勝利 | 1,402 | 17.8% | 43.7% | 約71% | 約78% |
| 1〜3 勝クラス | 1,573 | 14.6% | 36.4% | 約69% | 約71% |
| OP・L(リステッド) | 138 | 8.0% | 26.8% | 約74% | 約61% |
| 重賞(GⅢ・GⅡ) | 182 | 8.8% | 33.0% | 約74% | 約84% |
| G1 | 66 | 1.5% | 24.2% | 7% | 76% |
クラス別では、新馬・未勝利が騎乗数 1,402 鞍と最多で、勝率 17.8%・複勝率 43.7% と数字も最良。下級条件での横山武史は、実力派らしい安定感を見せます。
ただし、単勝回収率は約 71%・複勝回収率約 78% と「ふつう」のラインに収まる水準で、勝率の高さほどには馬券的な妙味は出ていません。
注目したいのは重賞(GⅢ・GⅡ)です。
グループ単勝回収率は約 74% ですが、内訳を見るとGⅡ 単独で単勝回収率 124%・複勝回収率 89%と妙味が大きく出ています(騎乗数 80・9 勝)。
「横山武史の GⅡ」は単勝・複勝で押さえる価値がある水準と言ってよいでしょう。
一方、GⅢ 単独は単勝回収率 35%(騎乗数 102・7 勝)と過剰人気を被りやすく、明確に割引が必要なクラスです。
そして本期間で最大の弱点が、G1 の単勝回収率 7%(騎乗数 66・1 勝)。
複勝率は 24.2% と「3 着内には残る」が、勝ち切れていない――G1 で本命を背負って 4 着以下に沈むパターンが多いのが、現時点でのキャラクターです。
G1 週の馬券では、横山武史騎手を単勝で本命視するのは慎重に。複勝回収率 76% は「ふつう」のラインに乗っているので、複勝・ワイドの押さえとして使う方が安全です。
コース・条件別の傾向(距離・競馬場)
ここからは、距離帯・競馬場ごとの傾向です。
※細かい条件ほどサンプルが小さくなりやすいので、騎乗数の少ない条件はあくまで参考としてご覧ください。コース形態そのもの(枠順・脚質バイアス)の深掘りは 枠順アナリティクス が詳しいので、併用がおすすめです。
距離帯別
| 距離帯 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1000〜1300m(短距離) | 716 | 16.6% | 43.6% | 69% | 83% |
| 1400〜1600m(マイル前後) | 1,018 | 13.5% | 35.5% | 67% | 69% |
| 1700〜2000m(中距離) | 1,332 | 16.7% | 39.9% | 77% | 74% |
| 2100〜2400m(中長距離) | 232 | 9.5% | 31.5% | 39% | 65% |
| 2500m〜(長距離) | 63 | 9.5% | 33.3% | 56% | 90% |
もっとも騎乗数が多いのは 1700〜2000m(1,332 鞍)で、勝率 16.7%・単勝回収率 77%。中距離が主戦場であり、もっとも妙味も出やすい距離帯です。
短距離(1000〜1300m、716 鞍)は勝率 16.6%・複勝率 43.6%・複勝回収率 83%と、複勝側でとくに数字が良い距離帯です。短距離戦の横山武史は複勝・ワイドの相手として優秀と言えます。
一方、2,100m 以上の中長距離は明確に苦戦。とくに 2100〜2400m は勝率 9.5%・単勝回収率 39%と、距離帯のなかで最も数字が落ちます。
クラシック路線・古馬中長距離 GⅠ での本命視は、現時点では割引いて考えるほうが安全です。
マイル前後(1400〜1600m)も単勝回収率 67%・複勝回収率 69% とやや控えめで、マイル戦では軸より対抗・押さえ向きです。
競馬場別(中央場 vs ローカル)
競馬場ごとの傾向は、まず中央場(東京・中山・京都・阪神)とローカル(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)の大きく 2 つで押さえます。
| 区分 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中央場(東京・中山・京都・阪神) | 2,459 | 14.3% | 36.5% | 約65% | 約72% |
| ローカル(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉) | 902 | 17.3% | 44.3% | 約81% | 約82% |
本ページでもっとも重要な数字が、ここにあります。
中央場(単 65%・複 72%)に対して、ローカル(単 81%・複 82%)の妙味が圧倒的に大きいのです。
中央場は東京・中山が主戦場(合わせて 2,264 鞍)で、人気を被って単勝が抑えられやすい一方、ローカルでは主力ベテラン騎手が手薄になり、騎乗の質と妙味が両方上がるのがはっきり数字に出ています。
競馬場ごとの細かい成績は下表のとおりです(騎乗数の少ない場は参考扱い)。
| 競馬場 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中山 | 1,160 | 17.4% | 40.7% | 65% | 77% |
| 東京 | 1,104 | 12.4% | 33.9% | 71% | 68% |
| 札幌 | 422 | 17.5% | 44.8% | 78% | 79% |
| 函館 | 339 | 18.6% | 47.2% | 89% | 89% |
| 阪神 | 134 | 6.0% | 29.1% | 26% | 65% |
| 中京 | 88 | 11.4% | 33.0% | 68% | 77% |
| 京都 | 61 | 6.6% | 21.3% | 32% | 45% |
| 福島 | 25 | 4.0% | 36.0% | 6%(参考) | 60%(参考) |
| 新潟 | 22 | 31.8% | 45.5% | 84%(参考) | 66%(参考) |
| 小倉 | 6 | 16.7% | 50.0% | 295%(参考) | 150%(参考) |
場別で見ると、もっとも騎乗数が多いのは中山(1,160 鞍)で、勝率 17.4%・複勝率 40.7%。続いて東京(1,104 鞍)と、関東 2 場で総騎乗の約 7 割を占めます。
関東 2 場の数字は、勝率・複勝率こそ実力派らしい高水準ですが、単勝回収率は中山 65%・東京 71%と妙味は控えめ。「人気を背負って勝ち切れるが、ベタ買いではプラスにならない」過剰人気タイプの典型です。
とくに注目したいのが札幌・函館の夏ローカルです。
札幌は騎乗数 422 鞍で勝率 17.5%・複勝率 44.8%・単勝回収率 78%・複勝回収率 79%、函館は 339 鞍で勝率 18.6%・複勝率 47.2%・単勝回収率 89%・複勝回収率 89%。
とくに函館は単複ともにベタ買いプラス収支に乗る水準で、横山武史の馬券的な妙味がもっとも出る場所です。
夏の北海道シリーズで横山武史騎手が出てきたら、積極的に単複両方で押さえたい存在と言えます。
逆に、関西遠征は明確に苦戦(阪神 単 26%、京都 単 32%)。関西の重賞・G1 では本命視は割引が必要です。
脚質の傾向
横山武史騎手の脚質タイプです。
想定される位置取りがわかると、馬券の組み立てがしやすくなります。
| 脚質 | 該当数(構成比) | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 379(11.3%) | 29.6% | 57.8% | 141% |
| 先行 | 1,161(34.6%) | 22.1% | 51.9% | 94% |
| 差し(中団) | 1,201(35.8%) | 9.2% | 31.4% | 48% |
| 追込(後方) | 589(17.5% | 3.6% | 14.4% | 16% |
| まくり | 29(0.9%) | 20.7% | 51.7% | 96% |
本ページで一番おもしろい数字が、ここにあります。
逃げ:勝率 29.6%・複勝率 57.8%・単勝回収率 141%。
頻度は全体の 11.3%(379 鞍)と多くありませんが、ハナを切れた時の単勝回収率 141% はベタ買いで賭け金の 1.4 倍が戻ってくる水準。横山武史で過剰人気の罠を回避できる、ほぼ唯一にして最大の局面です。
続いて先行も騎乗の 3 分の 1 強(34.6%・1,161 鞍)を占め、勝率 22.1%・複勝率 51.9%・単勝回収率 94%。前々で運べる馬に乗ったときの横山武史は、単勝回収率も「ふつう以上」の安定水準です。
逃げと先行を合わせると約 46%――騎乗の半分近くは前々の競馬で、「武史の馬は前で運べるか?」が買い・消しの最大の分かれ目になります。
稀少な強みとして、まくり:勝率 20.7%・複勝率 51.7%・単勝回収率 96%(29 鞍と僅少ながら)。「途中から動いていく」展開でも結果を残せる地脚の強さがうかがえます。
逆に、中団差しと後方追込は明確に苦戦。中団は勝率 9.2%・単勝回収率 48%、後方追込は勝率 3.6%・単勝回収率 16%と、後ろに下がるほど数字が急落します。
差し・追込の構成比は合計で約 53% と決して少なくないため、位置取りが後ろになりそうな馬を「武史だから」と過信するのは禁物――前走の位置取りや当日の枠順とあわせて、逃げ・先行ができそうな馬かを必ずチェックしてください。
テン乗り(初騎乗)時の成績
「乗り替わりで横山武史=強化」と言えるのか、データ上はどうでしょうか。
継続騎乗(前走と同じ騎手)と、テン乗り(その馬への初騎乗)で比べました。
| 区分 | 騎乗数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 継続騎乗(前走と同騎手) | 1,108 | 16.2% | 41.0% | 56% | 67% |
| テン乗り(乗り替わり) | 1,898 | 14.7% | 37.2% | 75% | 77% |
勝率・複勝率は継続騎乗(16.2% / 41.0%)のほうが明確に上ですが、単勝・複勝回収率は明確にテン乗りのほうが高い(単 75% / 56%、複 77% / 67%)です。
これは、継続騎乗だと「前走も武史で人気」になりやすいのに対し、テン乗りは相対的に人気を被りにくく、妙味が残るためと考えられます。
結論として、「乗り替わりだから割引」は不要。テン乗りの横山武史はむしろ買い得になりやすい、と覚えておいてください。
テン乗りは騎乗数 1,898 鞍と全体の約 6 割を占めており、横山武史騎手の馬券的な妙味の多くは、この「テン乗りでの本命〜中位人気馬」から生み出されている、と言ってよさそうです。
まとめ ── 横山武史の馬券での使い方
横山武史騎手は、関東を拠点に G1・重賞でも結果を残してきた JRA の中堅・実力派ジョッキーです。
勝率 15.1%・複勝率 38.6% は実力派らしい高水準ですが、単勝回収率 69% は控除率ラインを下回っており、「強いが、ベタ買いでは儲からない」過剰人気タイプの典型です。
馬券では、「いつでも買い」ではなく「ここで買う・ここは見送る」という視点が、横山武史騎手の場合はとくに重要になります。
軸にしやすい条件
- ハナを切れる馬・前々で運べる馬。逃げ時は勝率 29.6%・単勝回収率 141%、先行時も単勝回収率 94% と、前進力が出る馬では「軸」候補。
- 札幌・函館の夏ローカル。札幌 422 鞍で単78・複79、函館 339 鞍で単89・複89 と、単複ともにベタ買いプラスに近い水準。
- 重賞 GⅡ(騎乗数 80・勝率 11.3%・単勝回収率 124%・複勝回収率 89%)。「武史の GⅡ」は単複両方で押さえる価値あり。
- 1 番人気の本命(勝率 34.1%・単勝回収率 78%)。実力派らしく安心して軸に固定できる。
- 1700〜2000m の中距離戦(騎乗数最多 1,332・単勝回収率 77%)。距離適性の中心で、もっとも妙味が出やすい距離帯。
ヒモ・相手に回したい条件
- 2〜3 番人気の対抗候補(勝率 17.7%・単複回収率約 77〜79%)。軸の二番手・3 連系の相手として安定。
- 短距離(1000〜1300m)(騎乗数 716・複勝回収率 83%)。複勝・ワイドの相手として優秀。
- G1 の複勝・ワイド押さえ(複勝回収率 76%)。本命視は割引だが、複勝率 24.2% は確保しており複勝の押さえとしては機能。
- 新馬・未勝利の本命〜対抗(騎乗数 1,402・勝率 17.8%・複勝率 43.7%)。回収率は控えめだが、複勝・ワイドでは安定。
あえて評価を下げたい条件
- 4 番人気以下の中位〜大穴(4〜6 人気 単 60%、7 人気以下 単 57%)。「人気を落としたら買い」は通用しない。武史は人気帯を絞って買うのが鉄則。
- G1 の本命視(騎乗数 66・勝率 1.5%・単勝回収率 7%)。本期間は G1 でとくに勝ち切れていない時期。単勝は割引、複勝・ワイドのみ。
- 2,100m 以上の中長距離(2100〜2400m 単 39%・複 65%)。距離適性は 2,000m 以下に集中。
- 関西遠征(阪神・京都)(阪神 単 26%、京都 単 32%)。関西の重賞・G1 では本命視は明確に割引。
- 後方からの差し・追込しかできない馬(追込時 勝率 3.6%・単勝回収率 16%)。脚質がはまらない馬での過信は禁物。
- GⅢ の本命視(単勝回収率 35%)。GⅡ とは対照的に GⅢ は過剰人気を被りやすい。
横山武史は「強いが、買って儲かる条件は限定される」過剰人気タイプ。逃げ・先行 × 札幌・函館 × GⅡ × 1〜3 番人気——この「買いどころ」が重なったときに、データ上の妙味が最大化されます。4 番人気以下・G1 本命視・関西遠征・後方追込は明確に割引、というメリハリの効いた狙い分けが、武史と長く付き合う鍵です。
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・具体的な買い目ルールが欲しい人 → 投資競馬プロフェッショナル式レビュー
当サイトは「人(騎手・厩舎) × データ(成績と人気の乖離) × 投資ルール」の 3 軸で構成しています。
本ページで「横山武史」という“人”の軸を押さえたら、コース・血統・買い目ルールへと読み進めると、馬券の組み立てが立体的になっていきます。
※本ページのデータは 2022年1月〜2026年4月の集計です。傾向は年によって変わるため、定期的に見直しています。


